インド古典舞踊劇 ナンギャール・クートゥー Nangiar Koothu (Traditional Dance of India)

Directed by Gopal Venu
Performed by Kapila Venu and Natanakairali
 
■ 25 June at 12:30 
[Lifting of the Govardhana mountain]
■ 26 June at 16:30
[Parvati's Love Quarrel]

 
Ellipse Theatre DAENDO, Shizuoka Performing Arts Park
Duration:90 minutes (expected time)
In Sanskrit with Japanese subtitles
演出: ゴーパル・ヴェヌ
出演: カピラ・ヴェヌ、ナタナカイラリ
6月25日(土) 12時30分開演(上演演目『クリシュナ神、山を持ち上げ雨傘と成す』)
6月26日(日) 16時30分開演(上演演目『女神パールヴァーティの嫉妬』)

◎ 終演後にゴーパル・ヴェヌ(演出)、カピラ・ヴェヌ(出演)と宮城聰によるアーティスト・トークを行います。
舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」
上演時間:90分
一般大人4,000円/大学生・専門学校生2,000円/高校生以下1,000円

★SPACの会特典のほか、ゆうゆう割引、早期購入割引、みるみる割引、ペア/グループ割引などの割引料金があります。
(チケット情報ページ参照)

渋谷発 劇場直行無料バスを運行いたします。詳しくはこちらをご覧下さい。

若き天才舞踊家カピラ・ヴェヌ、5回目の静岡公演決定!

演出家ゴーパル・ヴェヌは、インドに埋もれていた古典舞踊劇であるクーリヤッタムを現代に再生させ、ナタナカイラリという舞踊学校を創設し、その伝承に尽力しています。その娘カピラ・ヴェヌは、クーリヤッタムの中でも女性によって演じられるナンギャール・クートゥーの舞踊家です。20代にして目覚ましい才能を発揮し、様々な国で公演を重ね、多くの観客を魅了してきました。静岡でも過去4回の公演を行い、その類い稀な身体表現が圧倒的な反響を集めています。再演を熱望する声に応え、「ふじのくに⇄せかい演劇祭2011」への参加が決定しました。

インドの神々の物語を身体ひとつで演じてみせる
荘厳にして静謐―日本平中腹に佇む「楕円堂」での必見の舞台

ナンギャール・クートゥーで劇の題材となるのは、ヒンドゥー教の神話です。その多くは、インドの神々が人知を越えた行いによって世界を救済する物語です。身体ひとつで、この壮大な物語を演じてみせるカピラ・ヴェヌ。言語化した身ぶりや眼の表現によって、抑制された動きの中にも情動的な変化を垣間見せ、観客を神話の世界に引き込みます。また民族楽器の演奏が劇を盛り上げます。今回は舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」での公演になります。日本平の中腹に佇むこの小空間は、荘厳にして静謐な印象を漂わせ、古典舞踊との相性もよく、神秘的な体験が期待できるでしょう。「楕円堂」に舞い降りるインドの神々—。カピラ・ヴェヌによる必見のパフォーマンスをご堪能ください。

あらすじ

『クリシュナ神、山を持ち上げ雨傘と成す』 静岡初演

クリシュナ神はインドラ神の高慢さをくじくため、インドラのために牛飼いたちが開催する犠牲祭を止めさせ、代わりにゴーヴァルダナ山を尊ぶよう促した。インドラはクリシュナの行いに激怒し、すべての牛飼いを殺害すべく、大雨を降らせるのだが…。

『女神パールヴァーティの嫉妬』 静岡初演

シヴァ神の妻である女神パールヴァーティは、シヴァと美しい女神ガンガーとの関係に疑いを持ち、彼と口論をする。ガンガーに対する嫉妬や怒りに耐えられず、彼のもとを去るが、そのとき、魔王ラーヴァナによる地震が起こり…。

後援: インド大使館

ゴーパル・ヴェヌ Gopal Venu

ナタナカイラリ伝統芸術研究研修センター所長。1945年、ケララ州(インド南部)生まれ。父が主宰した演劇学校でカタカリを学び、14歳で初舞台を踏む。75年、一般人がクーリヤッタムを学ぶことができる初の研修所ナタナカイラリを設立、ヒンドゥー教寺院以外での公演を実現。82年、自らクーリヤッタムを学ぶことを決意し、2年後に俳優としてもデビュー。79年からクーリヤッタムの海外公演を盛んに行い、世界20カ国に紹介してきた。2007年、クーリヤッタムの保存・普及活動における功績に対して日経アジア賞を受賞。

カピラ・ヴェヌ Kapila Venu

舞踊家。今日、最も優れたクーリヤッタム/ナンギャール・クートゥーの踊り手の一人。1982年、ケララ州(インド南部)生まれ。7歳から舞踊学校ナタナカイラリでアマヌール・マダバ・チャキャール師と父ゴーパル・ヴェヌにクーリヤッタムを学び、9歳でデビュー。クーリヤッタム以外にも、女性舞踊モヒニヤッタムを母ニルマラ・パニカーから学び、国際交流基金アジアセンターの助成を得てカタカリのネトラビナヤ(眼による感情表現)を習得。武術カラリパヤットやヨガにも造詣が深く、近年では舞踏家田中泯とのコラボレーションも頻繁に行う。97年以降、アジア・ヨーロッパ・アフリカでの海外公演も数多い。08年、09年の「Shizuoka春の芸術祭」に参加し、大きな反響を呼んだ。

「クーリヤッタム」「ナンギャール・クートゥー」とは?

クーリヤッタムは現存する世界最古のサンスクリット劇。その歴史は少なくとも10世紀まで遡ることができ、インド古典舞踊劇カタカリの原型ともなった。元来はインド南部ケララ州のヒンドゥー寺院内の専用劇場で、特定のカーストに属する俳優と演奏家によって上演されていた。ミラーヴと呼ばれる壺でできた打楽器の伴奏にあわせて、仏教の声明にも似た節回しで台詞が朗唱される。クーリヤッタムの最大の特徴は、ムドラと呼ばれる複雑なジェスチャーと多様な表情の使い分けにある。2001年、ユネスコにより「世界無形文化遺産」に指定された。ナンギャール・クートゥーは、クーリヤッタムから派生した劇形式で、同じくらい長い歴史を持つ。クーリヤッタムが複数の男優・女優によって演じられるのに対して、ナンギャール・クートゥーでは一人の女優(かつてはナンギャールというカーストに属した女性)がすべての役を演じる。クーリヤッタムの戯曲の一部を元にした作品が多いが、台詞はクーリヤッタムよりも音楽的だと言われる。


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